EXPO’70大阪万博Vol.11-電気自転車

スーパーカー自転車(少年用スポーツサイクル)とママチャリを、足して2で割ったような自転車。
一見するとただのデコチャリにしか見えないこの自転車・・・、
正体は、1970年(昭和45年)の大阪万博で活用された“電気自転車”です。
その名は、“カドニカサイクル”
原付バイクからママたちを奪った!?“電動アシスト自転車”のルーツとなった画期的な自転車です。

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今はなきサンヨー製


「日本のこころ」をテーマにした「サンヨー館」と言えば・・・、
人間洗濯機“ウルトラソニックバス”が今でも有名!
その陰に隠れ目立たない電気自転車“カドニカサイクル”
30台も展示されていたそうです。
“カドニカ”とは、サンヨーが独自開発(日本初)した「ニッケル・カドミウム蓄電池」の愛称です。
“ニッカド電池”とか”ニカド電池”とも呼ばれました。
つまり、充電したカドニカ電池でモーターを回して走る、ということになります。
そのうちの1台が、万博記念公園内の「エキスポ’70パビリオン」で展示・保存されています。

以前にも(EXPO’70 大阪万博vol.2-鉄鋼館)ご紹介しましたが、詳細は不明でした。
特に、今現在の“電動アシスト自転車”との違いがよくわからなかった。

最近、「日経電子版」の「電気自転車 電動アシストの源」(古今東西万博考)を読んで、ようやく詳細が判明。
記事によると、

「一般的な自転車の後輪部分にモーターと電池を組み合わせ、ペダルをこがずとも自走するよう設計した。8~12時間充電すれば、時速7.5キロメートルで約50キロメートル走行できる」とのこと。

こがずに自走可能-ここが電動アシスト自転車との違い。
ハンドルの右グリップがスロットルになっているようです。

1984年(昭和59年)発売のホンダ・ぴーぷると同じ仕組みですね。
カドニカサイクルとの違いは動力。
ぴーぷるは、自転車+2サイクルエンジンでした。

このカテゴリーの乗り物を“モペッド”と言うそうです。
カドニカサイクルも1994年に市販されたそうですが・・・。
モペッドは日本の道交法では、自転車でありながら自転車ではない?原動機付自転車(原付)扱いとなります。
なので、要免許・ヘルメット着用義務となるため、ぴーぷるもカドニカサイクルも普及しませんでした
(親戚の叔母さんが、ぴーぷるに乗ってました)

一方の電動アシスト自転車は、自転車扱いなので広く受け入れられることに。
日本(世界)初の電動アシスト自転車は、1993年(平成5年)にヤマハが発売した「PAS」(パス)でした。

カドニカからエネループへ


90年代後半になると、「ニッケル・水素蓄電池」が普及し始めます。
サンヨーも2005年にeneloop(エネループ)を発売。

(パナソニックミュージアムにて)

そのエネループを使用した電動アシスト自転車の発売は、2009年2月になってから。
その名はもちろん・・・、
エネループサイクルかと思いきや・・・、エネループバイクでした。


(2010年3月当時のカタログより)

サンヨーらしい?アイデアは、前後の両輪駆動方式であること。
ふらつくこぎ出しの際にも、一般的な後輪駆動に比べ安定するとのこと。


カドニカサイクルをルーツとするエネループバイクでしたが、サンヨーがパナソニックに統合されるに伴い、エネループバイクも消滅。

サンヨーブランドとして最後まで残ったエネループも、パナソニックのエボルタに移行されその名は消滅しました。
失礼しました、エネループは復活していました。
繰り返し充電回数が多いエネループと、1回の使用時間が長いエボルタと、用途に合わせて使い分けができます。

林業時代にお世話になったエネループカイロ。
冬場、ヒータなしチェンソー使用時にカイロは必需品(振動障害防止のため)
左側は、カイロであると同時に充電器でもある1台2役の優れもの。
右側が初期型、片面のみ発熱するタイプだったのに対し、左側は両面発熱します。

パナソニックの電動自転車


カドニカサイクルに近い存在であろう電動自転車がもう1台あります。
サンヨーの兄貴分パナソニックが1980年(昭和55年)に発売した「エレクトリックサイクル」
カドニカサイクルは、展示もしくは取材用に報道機関向けに貸し出されたプロトタイプ。
市販車としては、こちらが国内第1号の電気自転車となりました。


(パナソニックミュージアムにて)

電気自転車とあることから、モペッドではないかと思います。
右側のレバーでモーターをコントロールするのでは?

エレクトリックサイクルのとなりには、あのエボルタ君。
おとなりさんを意識してか?自転車仕様。

走行と連動してペダル動作をするエボルタ君、ということは・・・、
これはモペッドではなく電動アシスト自転車!(どうでもいい話ですが)

話を戻しますが、大阪万博では電気自転車以外にも画期的な乗り物が用意されていました。
そのひとつが、電気自動車。
TVで懐かしの万博映像が流れると、必ずと言っていい確率で登場します。

過去記事:EXPO’70大阪万博Vol.4-動く歩道とエキスポフラワー

次回は、EXPO’70大阪万博 電気自動車です。

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