連鎖する?ペットの死



夏子さんが去って3か月たった今、弟分のジェリー(14歳♂画像右)がその後を追おうとしています。同居するペットたちの死が連鎖するのはなぜ?
また、動物たちは仲間の死をどのように受け止めているのか?そんなことを考えています。

連鎖するペットの死


わたしたちが初めて飼ったペットは、ウサギの梅さん(♀)でした。

その後、初代ビーグルのももちゃん(推定4歳♀)がふらっと我が家にやって来て、このももによって育てられたのが、子ネコの初代ミュウ(♂)でした。

先輩の梅さんは、後輩たちから一目置かれていました。
ただ、梅さんは、家族が増えたことに不満があったのか、以前ほどブンブン言わなくなりました。ウサギはご機嫌な時、ブンブンと鳴きます。

ももちゃんは、ウサギの餌が大好きで、うっかりゲージの扉を閉め忘れると、こっそり音を立てずに食べてしまいます(でも後で緑色のウンチが出るので必ずばれます)
それを知ってか梅さんは、餌の器を放り投げてももちゃんの前にばらまきます。ももは梅さんが大好きでした。

子ネコのミュウは、ももに育てられました。ももは乳を与えるそぶりも見せました。そのせいか、犬のような性格になり、名前を呼ぶと散歩から戻ってきました。
3匹はいつも一緒に過ごしていました。

しかし、ミュウは1歳になったころ、病気で死んでしまいました。火曜日の晩でした。冷たくなったミュウを病院に引き取りに行き、翌日埋葬しました。

その1週間後の火曜日、今度は梅さんが散歩の途中突然いなくなりました。
散歩と言っても、自宅周りを自由に走り回っているだけですが、さっきまで側にいた梅さんの姿が突然見えなくなりました原因は今でも不明ですが、可能性としてはトンビにさらわれたと考えられます。

更にその1週間後、今度はももちゃんがけいれんを起こし倒れました。
数日前から何も食べられなくなり水しか飲めなくなっていました。病院に行きましたが、症状は悪化していきました。
これで3週連続です、最後にももちゃんが・・・覚悟しました。

友人から、医者を紹介されダメもとで行ってみることに。
このことが、ももの命を救うことになりました。原因が服用していたヘルニアの薬であると判明し、点滴を受け無事に健康な状態に戻ることができました。

ただ今だからこそ思うのですが、ももはわが子のように面倒を見たミュウの死や、先輩梅さんとの突然の別れにより、何らかの精神的な影響を受けたのかもしれないと。動物同士の関係をあまり意識していなかったので、突然の別れをももがどう受け止めていたのか考えもしませんでした。

夏子さん亡き後


しばらくは残されたネコたちに変化は見られませんでした。何年も一緒に生きてきたのに、寂しくないのか?冷たい奴らだとつくづく思いました。

しかし、トム(14歳♂)が生前の夏子さんの行動をまねし始めたことに気付きました。
気にしていないように見えて、実は同居犬のすることをよく観察していたようです。
わたしが台所に立つと、必ずやって来ておねだりする夏子さんの様子を傍で見ていたトム。
「なんでアイツだけが」と思っていたのでしょう。今度は自分の番とばかりに全く同じことをして甘えてきます。残されたネコたちの中で、一番遠慮がちなトムが見せる行動に少し驚かされています。

トムは14年前、兄弟のジェリーの命を救いました。
仕事先の川沿いで弁当を広げていたところ、突然現れた子ネコ(トム)。ご飯を分けてあげようとするのになぜか離れていく。50mほどついて行くと一つの段ボール箱が。
その上空には数羽のトンビが待機している。覗き込むと一見空に見えましたが、折れ込んだ1枚のふたをめくると、びしょ濡れ状態で全く動かない子ネコ(ジェリー)が一匹。
トムは自分だけでなくジェリーの存在を知らせようとしていたのです。誰かが段ボールに子ネコを入れて捨てたのでしょう、すでに何匹かはトンビ(またこいつら)の餌食になってしまったようです。
ふたに守られ残ったジェリーも衰弱がひどく、もうだめかと思われましたが、妻に自動車で迎えに来てもらい自宅に2匹を連れ帰りました。当初の話では、同僚が生き残るであろう1匹を飼うことになっていました。

しかし、死にかけのジェリーは驚異的な回復を見せ(ある意味計算違い)、トムは同僚が別のネコを飼うと言い出して行先を失い(これも計算違い)2匹とも家で飼うことに・・・。
ぬいぐるみ遊びに飽きた夏子さんの遊び相手になってもらうことになりました。

後になって2匹を引き離さなくて良かったと思いました。左がトム、右がジェリー、家ではいつも一緒

兄弟でも性格の異なる2匹。
トムはアウトドア派で好奇心旺盛でおネコ好し、ジェリーはインドア派で精神的にちょっと弱く食いしん坊(死にかけたせいか)
でも兄弟仲はとても良く、互いに面倒をよくみ合っています。悪さをする時、考えるのはジェリーで実行するのはトム。だからいつもトムが損をする。

しかし、先に死ぬのはトムであろうとの予想は外れそうです。
3月頃からジェリーの食が細くなり、体重も減りました。検査の結果、極度の腎不全と診断され、もう長くはないと。
脳に毒素が回るとけいれんを起こし苦しむことになるので、苦しい最期だけは迎えてほしくない。
夏子さんとの別れが原因とは思いませんが、あの魔の3週間を連想させます。

病院の行き帰り、妻の運転する車の中でジェリーがよくしゃべったそうです。
すでに体調も悪いので、家ではほとんどしゃべりませんが、この時は2人でよく話したそうです。
もしかすると、最初の出会い、妻が死にかけのジェリーを連れ帰った時のことを思い出していたのかもしれません。“あの時、助けてくれたよね”

動物は自分を救ってくれた人のことを忘れない・・・そう思わせる出来事を過去に経験したことがあります。その話はいずれまた。

トムは、今のジェリーの様子をどう思っているのでしょうか?
やつれたジェリーにいつものように寄り添いますが、間もなく訪れる別れからどのような影響を受けるのでしょうか。もものようにならないか、ちょっと心配です。

救いは、新加入の“ニャン(♀)”がトムを慕っていること。きっと寂しい気持ちを和らげてくれるでしょう。

最後に


ジェリーには苦しむことなく安らかな最期が訪れることを願っています。可能な限り、夏子さんのように看取ってあげたいとは思っています。⇒さよならジェリー ⇒追記
別れを心から悲しむのは人間だけかもしれませんが、動物も仲間の死に影響を受け行動する様子を見ると、彼らなりに感じるものがあるのだと思います。
場合によっては、そのストレスが動物たちの死の連鎖を生み出すのかもしれないと・・・。
しかし、飼い主の愛情とケアがあれば、その連鎖を止められるのではと期待しています。