新幹線のドクター・整備士

新幹線のお医者さんと言えば「ドクターイエロー」ですが、新幹線車両の健康状態を隅々までチェックしているのは「整備士」の皆さんであり、浜松工場の主役でもあります。
浜松工場の見学の際に、整備士の皆さんのお話を聞くのに絶好の場所が「なるほどガイド」のコーナー。
今回は、新幹線の「足回り」に関わる整備士さんの仕事に注目してみます。

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新幹線の「台車」


新幹線(最高時速285Km/h)の足に当たる台車、流石にメカメカしく重厚。


1両につきこれが2台、1編成(16両)32台となります。
画像の台車は、全般検査をほぼ終え、これから最終チェックを受けるそうです。
台車は、ボルトの1本まで分解され検査を受けます。モノがモノだけに、その仕事は緻密さが要求されます。


ボルトが緩まないようワイヤーで固定したり、緩みを発見するための“アイマーク”、錆止めの部分塗装、


意味は分からないが、チェックの文字がいたる所に。

見学では、台車の下にもぐって整備士さんにいろいろ質問できます。
これがモーターですか?
整備士さん:そうです。ひとつの台車に2つ付いています。

これは何ですか?

整備士さん:変速機です。変速ギアが入っていて速度を調整します。

モーター⇒変速機⇒車軸を介して車輪、と動力が伝わっていきます。車輪は、思ったより“小さい”という印象です。

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新幹線の「ブレーキ」


台車の次には「ブレーキ」のコーナーが続きます。

ここでは本物の車輪のカットモデルを使ったブレーキ動作体験ができます。
整備士さん:これは古いタイプのブレーキディスクで、取付ボルトの位置が現行と異なります。
と、あっさり、さすが本職(自分のようなオタクとは違う)
新幹線のブレーキはディスクブレーキ、身近な自動車、自転車にさえ採用されているブレーキ。円盤状のブレーキディスクをブレーキパッドで挟み込んで回転を止める仕組みです。
N700からN700Aに進化(Aは、Advanced=進化した-のA)した際、上の映像のものから、下の映像「中央締結ブレーキディスク」に変更されました。


取付ボルトの位置が違いますよね。これにより、非常ブレーキの停止距離が縮まるそうです。このブレーキディスクの開発にかかった時間は、なんと6年。詳しくは⇒進化するから新幹線(JR東海のサイト)

新幹線の「変速機」


このコーナーでは、変速機の仕組みがどうのこうのではなく、ギアボックス蓋のボルト締め体験ができます。

使う道具は、

充電式インパクトレンチ(14.4V)とトルクレンチ。
先ずインパクトレンチで「ガガガッ」と鳴るまで締め、次に適正トルクまでトルクレンチで本締め。「カチッ」と1回音が鳴ったらOK。カンガン締めまくるのかと思えば、意外とソフト。
整備士さん:こんなもんです、強く締めればいいというものでもないので。

縁の下の力持ち



普段はほとんど目につかない台車。その台車を含め新幹線を陰で支える整備士さん。工場見学は、その仕事ぶりを体験できる良い機会です。

今後、新幹線の車輪を見る機会があれば、

ボルトの頭が見えなければ、N700。古いタイプ。


ボルトの頭が見えたら、N700A、「中央締結ブレーキディスク」と思い出してください。
そしてボルトを1本1本を締める整備士さんたちを。

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