迷い子センターで再会した2匹は、すぐ近くのパビリオン「フジパン・ロボット館」へ。
食品業(飲料は除く)で万博に単独出展したのは、フジパン(株)だけ。
得意の“パン”ではなく“ロボット”で子供たちに喜んでもらおうという展示内容でした。
しかし、パンと聞いてお腹も空いてきたようで・・・、
目次
フジパンと言えば「スナックサンド」
万博が終了してからわずか5年の1975年(昭和50年)携帯サンドイッチの元祖、スナックサンドが誕生。
キャラクターにはちゃんと名前があり、はさみちゃんとん~ぱ
今でも製造販売されているロングセラー商品です。
また、我々世代が給食で食べた“コッペパン”を現代風にアレンジして復活した、
「黒コッペ」も人気。
原材料費の高騰で、復活当時のボリュームがなくなりつつあるのは残念ですが・・・。
そんな中、去年の年末に見つけたのが巨大メロンパン、
「メロンクーヘン」
一般的な菓子パンよりひと回り大きいシュトーレン(ドイツの菓子パン)と比べてもこの大きさ。
味も大きさもキング・オブ・メロンパン!カロリーは1200Kcalオーバー!
そういえば夏子さんもパン(犬用)が大好きでした、いやパンもと言うべきか・・・。
お腹もいっぱいになったところで、タイムスリップ散歩再開です。
テーマは「子供の夢」
パビリオンは、蛇腹のドーム型でダンゴ虫のような形をしていました。
外壁は黄色と黒のテント生地で造られていたため、より“ダンゴ虫感”が強調されていました。
しかし、ここの主役は、
ロボットでした。
高度経済成長期だったとはいえ、子供たちの好みや遊びは戦後と大きく変わらなかったこの頃。
野山で虫を捕ったり、空き地や路地を走り回ることが遊びの基本だった時代。
ロボットを相手に遊ぶなど、確かに“夢”のような経験。
当時撮影された写真には、男の子だけでなく女の子もロボットと楽しそうに触れ合う様子が写っています。
合計41体ものロボットたちが子供たちを楽しませたそうですが、ひと際目を引いたのは、
「夏子ロボ」ではなく、入口に立っていた「エキスポ君」
身長2m50㎝、体重250Kgのジャイアント・ロボット。
子供たちに挨拶をしたり、呼びかけに「ハーイ」と答えたりと、コミュニケーションもOK!
どうやらラジコン・ロボットのようで、側にはプロポ(送信機)を操作しているオペレーターがいました。
他にも、5体のロボットで編成された音楽隊、声をかけながらカメラのシャッターを切る「ポラロイド君」と観客と一緒に写真に納まる「モデルちゃん」など。
撮った写真はその場でプレゼントされ、思い出の一枚に。
ロボットは、対象が子供であることもあり当時としてはオーソドックスなデザイン(今見るとレトロフューチャー?)
ブリキの機械なのに、なぜか温かみのあるロボットたち-プロデューサーが漫画家の手塚治虫先生と聞き納得です。
50年近く経った今でも生きているロボットたち
当時の子供たちは大人(中年?)になり、世の中も大きく変わりました。
万博後、ロボットは先ず産業の分野で発展、生産性の向上やコストダウンを目的に開発されてきましたが、現在では“人手不足解消”の切り札として期待されています。
ロボットは、掃除機やペットとして生活においても身近な存在になりつつあります。
だけど、あのメルヘンチックな“子供の夢”は、どこかに置き忘れてきたような・・・気がします。
子供に夢を与えたあのフジパンのロボット数体が生存?していることを知ったのは、2005年の「愛・地球博」(愛知万博)の時。
実は、大阪万博閉幕後、フジパン・ロボット館は愛知県に譲渡・移設されていました(フジパンの本社が愛知県名古屋市だから?)
その後、パビリオンは老朽化のため取り壊されましたが、ロボット音楽隊は生き残り「愛・地球博」で再デビューを果たし、現在は「愛知県児童総合センター」で演奏を続けています。
今の子供たちのためと言うより、70年に子供だった世代のために?
愛知県児童総合センターについては⇒こちら
フジパン・ロボット館のあった場所は今
エキスランドは「EXPOCITY」に生まれ変わり当時の面影はもうありません。
でも、大勢の人で賑わう人気スポットという点では、昔も今も変わらないようです。
(年間およそ2000万人もの人が訪れるそうです)
身長2m50㎝のエキスポ君が立っていたあの場所には現在、
高さ日本一の観覧車「オオサカホイール」(123m)が立っています。
偶然ですが、そのすぐ近くでロボット2体(シャーザク&ガンダム)が、
バトルしています。
〈追記〉3月16日のNHKニュースによると、「EXPOCITY」を最新のロボットなどの実証実験の場として活用しようと16日大阪大学と運営会社(三井不動産)が連携協定を結んだとのこと。
今後、エキスポ君のように話しかけてくるロボットが現れるかもしれませんね。
スタンプを押したらエキスポ君ともお別れです。
次は「三菱未来館」へ
エキスランドを出て、再び太陽の塔のあるメイン会場へ。
中央口東側にあったのが「三菱未来館」です。
ロボットつながりで、ロビット
静岡県にある、こども家具のえて(ete)が作ったロボット型木製収納、
「ロビット-ROBIT」
フジパンのロボットたちとよく似ているレトロ・ロボット。
子供たち自身が楽しくお片付けをして、ママやパパを助けようという考えで生まれたロボット。
さらには、頭のアンテナでみんなの悲しい気持ちなど様々な気持ちを受け止め、お腹のガラスタイルから元気を放出する特殊機能付き。
あくまでコンセプトらしいが、部屋にロビットがいるだけで雰囲気が明るくなるのは事実。
さらに、背中?があるので、壁から離した状態でも任務(使用することを言うらしい)に就ける。
ふざけているようで、実は真面目なロボット。
材料は木材からネジ1本まで県産・国産にこだわり、子供の安全をとことん考慮したハンドメイド家具。
木材の“地産地消”が浸透すれば、災害に強い山づくりにもつながる。
その分、値段はちょっとお高いが、耐久性を考えれば十分元は取れるずはずです。
ロビットに関する詳しい説明は⇒こちらで