たかがチェンソーと侮ることなかれ⑦ープロソーその2

その1は新人桧山さんのお話でしたが、その2は現チームリーダーの森さんが新人だった頃のお話。
新人森さんは、超林業人のおじさん(おじいさん?)たちに見守られながら林業技術を身に着けていったのでした。
時代は20年ほど前(2000年代初めころ)になりますが・・・、
森さんの年齢は気にしないということで(;^_^A

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独自のルートでチェンソーを調達、超林業人


森さんの師匠や先輩たちは、植林から伐出まですべての林業技術を会得したスーパー林業人
40数年成長して大きく太くなったスギを間伐しながら、
「ワシが植えた木や!」と仰る。
技術・経験共にスーパーな方々ですが、それを森さんに教える先生役となると・・・、
「適当にバァーとなっ」とか、
「この辺に何してやな・・・」とか、????
一から分かりやすくかつ論理的に教えるといったことは、超苦手です。
師匠いわく、みな若いころに教えられた経験がなく、厳しい作業の中で自分で見て学び覚えてきたゆえだと。
結果、基本を習得した森さんを安全で伐りやすい場所にあてがい、周りで彼女をホローしながらの作業でした。
チームの収入を確保するため(請負制)森さんの分も余分に仕事するという側面もありました。

森さんを温かく見守りつつ作業する超林業人の手には、もちろんプロフェショナル・チェンソー!
しかし、桧山さん憧れのスチールもあれば、小松ゼノア(現ハスクバーナ・ゼノア)もあり、共立(現やまびこ)やシングウもある。
あと新ダイワ(現やまびこ)とハスクバーナがそろえば全員集合!
理由は、みな農業(茶・米)も行っていたため農機具屋との関りがあり、それぞれ独自のルートでチェンソーも購入していたのです。
ソーチェーンの規格だけ25APに統一、あとは好き勝手状態。
森さんにとっては、自由にチェンソーを選べる状況だったのです。

森さん初号機は「新ダイワ」


当時はネット通販が定着しつつあり、おかげでチェンソーといったマニアックなものも簡単に手に入るように。
就業前に森さんがネットオークションで「ポチっ」と手に入れた初号機は、
新ダイワE395D!

就職と同時に職場で購入した2号機は小松ゼノアG3700。
プロソーは最低2台(メイン・サブ)必要なのです。
同期の新人Oさんがハスクバーナを購入したため、これで全メーカーのプロソーが集結!

しかし、Oさんのハスクバーナはカジュアルソーだったためトラブルが多発、やがて姿を消すことに。
さらにはスチール・シングウ・共立といったチェンソーも、スーパー林業人の定年退職にともない消えていき・・・、
気が付くと森さんの新ダイワ以外は、みな小松ゼノアという状態になっておりました。
クランクケースを割ってしまいついに引退かと思われた395でしたが、5万円かけて修理。
購入金額3万9千円より高くついたにも関わらず、見捨てられなかった森さん。
やがて全体的にガタが来てついに引退、その後継機に同じ395を選ぶつもりが・・・、
E1039Sにモデルチェンジしていました(>_<)

  (新ダイワカタログより)

ぱっと見は大きく変わりましたが、よく見ると395のマイナーチェンジといった感じ。
ちょっと奮発してヒーティングハンドル仕様を購入。
1039は森さんと多くの時間を過ごした後、現在は後輩杉山さんの下で頑張っております。

森さんは貯金のなかった杉山さんに、部品取りとなった395と共に1039をプレゼント。
小柄な杉山さんは、トルクフルな1039に多少振り回された感があったものの今では完全マスター!
パワーの割に軽量な1039は杉山さんにピッタリなのです。

チェンソーも貸与の時代に


森さんや林さんは、チェンソーなど装備にかかわる経費負担に苦労した世代です。
後輩たちが同じような苦労を味わうことのないよう改善に努めてきました。
その前に引退した超林業人の働き掛けもあり、新規就業者の待遇は大きく改善されてきました。
チェンソーなども個人負担から事業体負担に変わりつつあります(方法は様々ですが)
しかし、自らの懐が痛まないからといって雑に扱うようでは先輩たちの苦労が無駄になりかねない。
プロソーを扱う技術+プロ意識でこそ成り立つ仕組みです。

また森さん世代から変わったこととして、林業を総合的に学ぶ機会が設けられたこと。
林業の担い手育成対策として始まった「緑の雇用」の一環です。
職場でのOJTだけでなく、周辺地域の新規就労者が林業知識・技術を学んだり実習する集合研修です。
「適当にバァーとなっ」「この辺に何してやな・・・」とかではなく、基礎・実践・応用と3年次のプログラムで学びます。
この話はまた近いうちに。

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