たかがロープと侮ることなかれ③ー結び方

チーム森の結束力を可視化すると、こんな感じ?
運命の赤い糸ならぬ、絆の赤いロープで結ばれ・・・。
本当はただのレスキューロープですが(;^_^A
(林業では気の置けない仲間と仕事することが、安全・作業効率アップにつながります)
また、それぞれをつなぐ結び方は、4人の特徴や個性を象徴しているようでして。
順番に見ていきたいと思いますが、その前に・・・、

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ロープを殺す!


ちょっと物騒な言い回しですが、ロープ作業では普通に使われます。
例えば、
トラックで荷造り中に、
「ひーちゃん、そっち側で一回ロープ殺しておいてね」と杉山さん。
一瞬、何を言っているのか分からなかった桧山さん・・・、

ロープを切っちゃいました(;^_^A

ここでの殺すは“絞め殺す”から来ているのではないかと思います。
杉山さんが「殺して」と言ったのは、フックを引っかけるだけでなく、

ロープを締めて、いったん固定させること。
上側のロープが下側のロープの首を絞めるような形で固定されます。

やり方は簡単!


迎えたロープを引き寄せながら、フックでクロスさせる。
仮止めならこれで十分。

確実に固定したいなら、

要所要所で固定しておけば、仮に輸送中にロープが切れても、ロープ全体が緩むという最悪の事態は避けられます。
後に出てくる「南京結び」を効果的に行うためにも必要です。
ロープの結び方の基本は、いかにロープを殺すかにあるようです。
「親殺し」という結び方があるくらいですから・・・。

「もやい結び」別名「親殺し」


チームリーダー森さんは「もやい結び」
林業に限らず、ロープワークには欠かせない結び方です。

「親殺し」と呼ばれるのは、親綱(メインロープ)を締める結び方から来ていると教わりました。

結び方は、意外と簡単です!
「ウサギが穴から出てきて、立木の後ろを通って、また穴に戻った」と覚えます。(どこで教わったのかは覚えていない)

(ウサギの代わりにジェリー)

実は、森さんが最初にもやい結びを学んだのは、サバイバル系の雑誌でした。
自身の安全確保のための“命綱”として紹介されていたのです。
片手でロープを握ったまま、もう一方の手でもやい結びができます。


(勝手にワンハンドもやい結びと呼んでます)
後に、もやい結びの弱点をカバーする「変形もやい結び」を学び、より確実な命綱に!

もやい結びは、クルマや重機で引っ張っても解けませんが、結び目には力がかからないため、簡単に解くことができます。
強く結ばれるのに、外す(解く)ときは簡単!がプロの結び方です。

「巻き結び」



ちょっとドジで一見頼りない林さん、でも仕事モードに入ると森さんと肩を並べるオールラウンダーです。
「巻き結び」も大丈夫か?と思うほどシンプル、でもオールマイティで実用性の高い結び方です。
重いものを固定したり、引いたり引かれたりといった力が加わるほど強さを発揮する結び方です。
繊維ロープだけでなくワイヤーロープでも使用します(滑車の固定など)
ワーク、ライフ(レジャー)と多用できる結び方です。

“ロープを殺す”の基本を意識しつつ、ロープを巻き付けていきます。
林さんの大好きなハンモックやテント・タープの設営で使用できます。
50cmほどの紐があれば、ペットボトルにストラップが付けられます。
長物を束ねて運ぶ際に・・等々、出番はいくらでも!
ロープにかかる力を緩めると、簡単に解けます。

「南京結び」別名「万力」



小柄だけどチームで一番力の強い杉山さんは、「南京結び」
みんなは「万力」の方がなじみがあるようです。
万力のスギちゃん!
トラック運搬の荷物固定に役立つ結び方です。

人により輪の作り方に多少の違いはありますが、動滑車の原理は同じ。
万力に万力をかければ4倍の力で荷物を固定できます。
前出のように、万力をかける際は、反対側のフックでいったんロープを殺しておくと効果的です。

自前引っ越しでも活躍する南京結びですが、力を加減しないと家具が潰れてしまうのでご注意を!

???



新人でちょっと不思議ちゃん???の桧山さん。
林業では、繊維ロープ・ワイヤーロープを立木に固定する際に使用するメジャーな結び方なのですが・・・、
名前が???、分からないのです。
「クリクリと巻いといて!」みたいな・・・。
そんなある日、

「林業新知識」という月刊誌2021年6月号の表紙です。
「全国林業改良普及協会」が発行しています。
(「フォレストワーカー研修テキスト」も同じ全林協)
林業関係の方はよくご存じかと。

森さんたちも、桧山さんの指摘で改めて見直すと・・・、
「これ!これ!」
「ねじ結び、材木結びって名前なんだ!」

なぜ、すぐに気づかなかったのか・・・、
上のイラストと図解を比較してお分かりのように、結果は同じなのですが、過程(結び方)が違うのです!
長年の???を解決したチーム森ですが・・・、
桧山さん以外は「クリクリと巻いて!」のままではないかと思います。

全林協の最新の書籍「写真図解でわかるチェーンソーの使い方」(2021年7月30日発売)によると、「巻き込み結び」とも呼ばれることが判明。

(イラストでちょっと関わらせて頂きました)

もやい結び+南京結び+ねじ結び・巻き結び



最後に、今回の結び方を使ったかかり木処理をご紹介。

前回は、

ここまででしたが・・・、

バージョンアップ①
+南京結びで杉山さんパワー2倍に!

バージョンアップ②
さらに+ねじ結びor巻き結びでぶら下がり=パワーMAX
(二人がかりでぶら下がりも可)

キャンプ場などで立木にロープを強く結ぶ際は、樹皮がむけないよう当てものを巻いてあげてください。(春から秋にかけては特に)

では、この辺で(^_^)/~

 

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