昭和の原付バイクーホンダ・ストリーム

F1マシンのタイレルP34やトドロキ・スペシャルによって
車は「タイヤの数が多いほどかっこいい!」と洗脳されてしまった1970年代後半。
80年代に入るとスクーター(二輪)までもが、「スリーター」(三輪)に!
今でも街中で見かけるスリーター(ジャイロキャノピー)の元祖「ストリーム」のお話です。

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ホンダ・ストリーム



1981年登場のスクーター(50㏄)です。
40年たっても色あせない近未来デザインです。


(ストリームカタログより)

バイク(2輪)でも車(4輪)でもない「スリーター」(3輪+スクーター)としてデビュー!
1984年(昭和59年)10月の総合カタログには、5種類のスリーターがラインナップ!

スリーターのメリットは、

上位機種ストリームは乗り心地にこだわったようですが、スリーター全般に共通するのは“ワンタッチ・パーキング機構”
女性が苦手な“スタンドアップ”から解放されます。
積載能力はママも大満足、ジャイロXから派生したジャイロアップがビジネス(カーゴ)モデルとして現在に至っています。
本来はアウトドアモデルだったジャイロX、後輪にLSD(リミテッドスリップデフ)を搭載。
80年代は自動車も悪路=LSDというのが一般的。
しかし、オープンデフに比べると寿命が短いなどデメリットもあり廃れていきます。
(林さんのキャリィのLSDも故障!詳しくはまた別の機会に)

そもそも論ですが・・・


スリーターは後タイヤを単にダブルタイヤにしただけ?と思ったら大間違い!
1+2ホイールの実現には、コーナリングの問題をクリアしなければなりません。

横転しない

同じバイクでも、水上バイク(マリンジェット)は、高速走行中でもハンドルを大きく切らないと曲がりません!
ですが、それがなかなかできない(>_<)
バイクは体重移動で曲がると体に染みついているため、怖くてハンドルを切れないのです。
スリーターは地上の乗り物なので、体重移動でなければ安全に曲がれない・・・。
そこで搭載されたのが「ナイトハルト機構」(スイング機構)

スムーズなコーナリング

上のカタログ解説にもありましたが、リア駆動軸には「デファレンシャル・クラッチ」が搭載されています。
コーナリングの際に生じる外・内輪の回転差をクラッチで調整しているとのこと。
ジャイロXには代わりにLSDが搭載され、差動を限定することによりオフロード走行を可能にしています。
もし、後輪軸がクラッチやLSDのない直結(デフロック状態)であったなら、グリップの利いた舗装路ではまともに曲がれないのです。

スリーターには特殊な機構が追加され、その分値段がお高いのでは・・・、
と思いきや、当時の主力「スーパータクト」が13万円台(当時価格)に対して、最も安いスリーター「JOY」が10万円台とお安め。
ただし最上位モデル「ストリーム」は、その倍の20万円!で「イブスマイル」が約3台変えちゃいますが・・・。

やがて自動車が広く普及しスリーターの価値が薄れ、オートスタンド(スタンドアップ・タクト)なども開発され、スリーターはビジネスカーゴに特化していきます。

しかし「タイヤの数は多いほどかっこいい」
この洗脳?暗示?は、今後もけっして解けることはない・・・。
ただし、タイヤ交換は大変(>_<)

この方がひとこと


お馴染み、FWワーカーの桧山さんです。

ということで、次回はストリーム✕IHI・フォワーダと続きます。

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