皆伐地の植林にやってきたチーム森のみなさん。
周りを見渡すと大きな切り株(100年生前後でしょうか)があちらこちらに。
すると森さん「斜面を上るとき切り株の上面に手をかけないように!」とひーちゃんに注意。
下からは見えないその場所には・・・、
おサルさんの“う〇ち”があるらしい。
下刈り時期になると、マムシが日向ぼっこしているらしい。
改めて切り株をまじまじと見つめるひーちゃん。
すると・・・、あることに気が付いた!
「これなんですか?」
「爪ジャッキを使った跡よ」
中・大径木の伐倒で、クサビをガンガン打ち込むのはさすがに辛い(>_<)
そこで登場する「爪ジャッキ」
正式には「爪付き油圧ジャッキ」でしょうか。
低い位置からジャッキアップするための爪付きタイプです。
爪部で持ち上げられる重さ(許容荷重)は5t!
切り株に残っていたくぼみは、爪を入れるために追い口の下側をチェンソーで切り取った後だったのです。
(突っ込み切りをして手斧などでこじると抜ける)
個人的には一度だけ使う機会があったものの、ジャッキ修理中とのことで使用できずそれっきり縁がなかった・・・。
そういえば師匠が言っていたっけ「風で押し戻されたり揺れの反動などで負荷がかかり過ぎると油圧が抜ける(壊れる)」と。
両脇をクサビでサポートしないとダメということですね。
だったらひとランク上の爪部10tタイプを使えば・・・、
と、とんでもない!
5tタイプでも重さが20Kg前後あり、持ち歩くのに“ひーひー”なのに(基本2人一組、チェンソーとジャッキを分担)
10tタイプは重さ40Kg近くあるらしく・・・、さすがのスギちゃんでも無理無理!
20Kgでも「ムリ・ムリ・ムリ」と心の中で叫ぶひーちゃん。
すると林さんが「この前話に出た“電動クサビ”結構いいかも」と。
油圧の次は電動!
「重いんですかぁ~それもぉ~」
電動クサビ
クサビとしての原理は電動化されても同じ。
ただし、ハンマーで打ち込むのではなく電動インパクトレンチを使ってガガガーッとねじ込む(押し込む?)電動クサビ。
使用の様子を映像で見たところ、切り株直径60㎝(結構太い)の立木を、枝付きと逆方向に楽々起こしてました。
重さはひーちゃんが心配するほど重くはありませんが、結構かさばるのがマイナスポイント。
油圧ジャッキと同じくクサビの併用が必要で、そこが評価の分かれるところ。
でも、先輩の林さんはそれなり?に電動クサビを評価していたようでした。
その訳は・・・、次の項目で。
結局、この子たちは安全な伐倒作業に必要不可欠!
(彼らも打ち込み作業からは解放されるので寿命が延びる!)
油圧ジャッキ・電動クサビのメリット/デメリット
メリットは共に打ち込み作業をなくすことによる労働の省力化。
牽引具と比べると、設置・撤去作業が省けて時短できる。
油圧ジャッキは許容荷重は低いけど、持ち上げ高さが大きい(10㎝強)電動クサビはその逆、その特性をいかせばより効果的。
一方で、
油圧ジャッキの場合、2人作業が前提、ひとりではかえって(>_<)
電動クサビは一人作業向きではあるが、装備がかさばる(>_<)
ただし・・・、
「電動クサビは夏場にはいいかも」と林さん。
少し前に登場した「空調服」とバッテリー(充電式)を共用可能なので。
メーカーは「マキタ」さんの18vバッテリー仕様に限りますが、電動クサビ用インパクトレンチと空調服の両方OK!
インパクトレンチ(ドライバー)に“羽”を付ければ「簡易扇風機」にも!(^^)!
さらに同じバッテリーで植林(植栽)さえも電動化の可能性が・・・。
林さんが注目したのは、バッテリー式電動工具が林業でも活躍しつつあることでした。
この続きは次回に!
切り株に潜むキケン
切り株にいるマムシくんと一度だけ遭遇したことがあります。
(切り株以外ではしょっちゅう見かけます)
ただ、日向ぼっこをしている優雅な光景ではなく、シマヘビくんとのケンカの真っ最中でした。
マムシVS.シマヘビ
体は小さい(短い)けど毒のあるマムシくん、毒はないけど体の大きい(長い)シマヘビくん。
どっちが強いのか???
よく見ると(雨降りの手鎌下刈り中)すでに決着はついている様子、シマヘビくんはマムシくんの頭を飲み込んでました。
ということで、切り株の危険のほぼほぼはサルくんの“う〇ち”の方です。