たかがチェンソーと侮ることなかれ⑲ートグワ(焚火編その2)

林業で焚火は日常の光景、トグワを使って着火も消火も手慣れたもんです(前回のお話)
暖まりながらぼ~っと炎を眺めてると、なぜか癒される。
(毎日でも飽きないものです)
しかし、モクモク立ち上る煙だけは(>_<)
風下に座っていた林さんが煙で燻されてます。
息はむせるし、目は痛くて涙ポロポロ( ;∀;)
すると森さんは「りんちゃんが男前だから!」と。
林業には「煙りに燻されるのは男前の証」という迷信ぽいものがあるのです。
その意味を、森さんが当時の師匠や超林業人たちに尋ねたところ・・・、
「知らん・・・昔からそう言うんや」
でも、森さんなりの解釈があるようでして・・・、

スポンサーリンク

「煙に燻されるのは男前の証」


たくさんの女性が林業に就いていいる今「男前」をどう表現するのかちょっと分かりませんが・・・。
(師匠の時代は、ほぼ男しかいませんでしたから)
いずれにせよ、煙に美容効果があるとか・・・、
煙が好みの男前に寄って行くとか・・・、
男前が煙を引き寄せるとか・・・、という話ではなさそう。

ここからは、あくまで森さん(自分)の見解ですが、
「男前」という言葉に意味があるのではと。
男前には、見た目だけでなく内面の特質・性格も含まれるからです。
今回の話での男前は、男女問わず“いい人”ということに。
つまり、焚き火で煙にモクモク燻され涙がちょちょぎれる林さんはいい人である!

「煙に燻されるのはいい人の証」


焚火の時に、風上に場所をとる人は“要領のいい人”
焚火の時に、焚きもの(薪や枯れ枝)をいっぱい集めてくる人は“いい人”
“いい人”が遅れてちょう場(焚火する場所)に戻ってくる頃には、風下の場所しか残っていない。
みんなのために行動する利他的・自己犠牲的な人は、貧乏くじを引くことに(>_<)
風下では、煙だけでなく火の粉も飛んでくるので服や持ち物、敷物までが穴だらけに。
でも、本人(いい人)はそんなこと気にしてない!(^^)!
涙をポロポロ流しながら「ここが一番温いんや」と満面の笑み!
(単に寒いのが超苦手というだけかもしれない)

しかし、林さんはちょう場に一番乗り。
森さんのトグワを使って穴を掘り、せっせと焚火の準備。
準備が終わり種火が付いたころに、一人二人と焚きものを持って戻ってきます。
すると林さんや森さんは、煙の流れる方向に自ら場所を取ります。
二人は、いい人が貧乏くじを引かないよう心配りができる“要領も性格もいい人”たちなんですね。
着火時は焚きものが湿っていたり(不完全燃焼)で煙も多めですが、そのうち熾火になり収まっていきます。
熾火になると「パチン」と炭が爆(は)ぜるので要注意!
(スギに比べるとヒノキの方が爆ぜやすい気がする)

火力は強いスギ・ヒノキですが火持ちは悪いので、誰かが火の番をしないと焚きものが燃え尽きてしまいます。
杉ちゃんやひーちゃんは、火が弱くなると率先して薪を割ったり、枯れ枝を集めに行ったりと火の番に専念!
先輩たちにはゆっくり休んでもらおうという、二人の心遣いです。
煙に燻されないけど“いい人”たち!
結局・・・みんな「男前!」

あれっ!煙は関係ない結論になっちゃった・・・。
(「男前」に関しては、本当のところは分からずじまいなので・・・)

現実は・・・、
煙の方向にしか「男前」はいない・・・なんてことになりませんように。

チーム団らんの焚火


伐出作業がメインになり、車で現着できるようになったこの頃。
昼休憩は車内で分散して取るようになり、焚き火もなくなりました。
焚火専用トグワも出番がなくなり、サビサビに( ;∀;)

毎日火をたくのは面倒なことでしたが、そこで学んだことも多かったと思っています。
特に「ガー」とか「バー」としか説明してくれない超林業人のみなさんから情報を得るには、うってつけの場でした。
もちろんお互いを知り親しくなる絶好の機会でした。
もし、奥山での森林整備の機会があれば、トグワ持参でチーム団らんの焚火を是非に!

スポンサーリンク