昭和の軽自動車ースズキ・キャリィ③

焚火で冷えた体を暖める「男前」の林さん(前回のお話)
「ついでに懐も暖まればいいのに・・・」とつぶやきながらパンを焼いてる。
というのも、愛車「キャリィ」の修理費がかさみ金欠状態(>_<)
製造から37年ですからねえ、あちこちガタが来て当然。
(阪神タイガース優勝の1985年です)
昭和の軽自動車は楽しいけど、維持するのは大変というお話。

スポンサーリンク

壊れたら乗り換えのつもりが・・・


チーム森のみなさんの車選びの基準は、
[旧規格軽自動車][オフロード4WD][車両価格が安い]

杉山さん-スズキ・ジムニー
森さん -ホンダ・アクティ
桧山さん-ダイハツ・アトレー
林さん -スズキ・キャリイ①
    -スズキ・キャリイ②

一昔(10年?)前は、上の条件を満たす中古車が5万円から20万円で買えました。
大掛かりな修理となった場合は、修理ではなく乗り換えを前提としてました。
しかし、ヤングタイマー・ネオクラシック車の人気が高まり価格は高騰!
アメリカの25年ルールの影響もあり、軽トラでさえ価格上昇。
いつの間にか価値が上がり、簡単に処分するのはもったい・・・、
次買う車(旧規格)は高くて買えないし・・・、
(アクティー/サンバー以外の新規格は安い)
ということで出来るだけ修理しようということになったわけですが・・・。
それはそれで、結構ハードルが高かったのです。

マフラー交換


最初のトラブル、マフラーからの異音(カラカラ音)
テールパイプが腐食して首の皮一枚でつながってる状態。
マフラー補修テープを巻き付け、とりあえずの応急処置。

長くはもたないと諦めマフラーを注文。
ありがたいことに今でも新品(純正同等品)が手に入ります。
ついでなので、周辺のボルト・ブラケット類も車検を受けてるマツダ・ディーラー経由で注文。
このキャリィは、マツダ・スクラムトラックとしてOEMされるの少し前のモデルなのですが、共通部品ということでOK。

自分で交換したので、部品代だけで1万5千円ほど。
副変速機付き4WDなので、4Lでブロックに乗り上げジャッキアップ不要。

機械式LSD(リミテッドスリップデフ)交換


今度は後方から「ウォーン」と何やらうなり音。
どこから音が出てるかがよく分からない・・・、ということでしばらく様子見。
異音は徐々に大きくなりデフが原因と判明。
しかし、デフの修理(オーバーホール)には大きな問題が・・・。
分解しても交換部品が手に入らず、最悪バラバラの状態で戻ってくる可能性があるのです。
原因は、またしてもアメリカの25年ルールだそうで、パーツが海外に流れ国内に残ってないとのこと。
幸いにも、ヤフオクで中古品の落札に成功(競り合うことなく)
LSDでなければリビルト品もあるのですが、価格はお高め!
(流用できるかは今のところ不明)
比較的丈夫な軽トラが、走行距離4万㎞で足回りに不具合が出るとは・・・。
オープン(ノーマル)デフに比べると、機械式LSDは構造的に弱いそうです。
(平成に入るとデフロックが主流になり、最近ではブレーキLSDも採用)
修理代は、中古LSD込みで6万円ちょっと(>_<)

取り外したLSD。恐らくオーバーホールで復活できる、と整備士さん。

オーバーヒート


止めは(今のところ)オーバーヒート。
エンジンの回転が不安定になり、水温系を見るとHの手前!
クーラントのリザーブタンクを見ると、Lowラインより下まで減ってる!
(クーラントが減るとオートチョークの誤作動により回転が上がるらしい)
下回りを覗いても冷却水が漏れてる様子はないのですが・・・。
「最悪、エンジン内部に漏れて燃料と一緒に燃えてるかも」
「排気ガスにクーラントの甘い匂いがしてませんか?」
と、マツダのサービスマネージャーさん。

そういわれると・・・、甘い匂いがするような・・・。
点検の結果、最悪のケースであることが判明。
シリンダーヘッドガスケットが破れ、エンジン内外にクーラントが漏れてました。
しかも、熱の影響で歪んだ「シリンダーヘッド」は要交換、またも部品が手に入らないとのこと。
(手に入ってもかなりの高額、研磨・修正するにしても簡単ではない)
この時点で「廃車」も選択肢に上がりましたが、とりあえずエンジンを分解することに。



(上:シリンダーヘッド/中:シリンダーブロック/下:シリンダーヘッドガスケット)

シリンダーヘッドの歪みは限度内ギリギリセーフ!(^^)!
心配されたシリンダーブロックの状態も良好だったので、タイミングベルト・ウォーターポンプなど周辺の部品をごっそり交換。
(元々、近いうちに交換の予定)
その分も含めて、修理代8万円ほど(>_<)

今のところ好調!


林さんのお財布は厳しい状況となりましたが、キャリィは本調子を取り戻した様子。
かかりの悪かったエンジンも、一発始動!(^^)!
前より走りもパワフルに!
しかし、まだ安心はできない・・・。
整備士さんも「あんまり酷使しない方がいいですよ」と。
理由のひとつは、予想通り交換部品が手に入らないこと。
もう一つは、昭和の軽自動車ならではの事情が・・・。
オーバーヒート修理のため、エンジンを分解して分かったことが・・・。
続きは次回の「スズキ・フロンテ」で。

スポンサーリンク

投稿者: natsukopapa2017

動物と昭和と軽キャン好きのイラストレーターです。 林業(フォレストマネージャー)をしていたためその関係のお仕事が中心です。