昔と違い、おしゃれ(派手?)なイメージが定着した林業。
きっかけは、今から約20年前の平成15(2003)年度に始まった「緑の雇用」制度ではないかと、個人的には思っています。
その研修生に支給された“ユニフォーム”がそれまでの林業のイメージを一新させるものだったのです。
あまりの派手さに・・・
当時、ユニフォーム姿の研修生が視察移動中に「ガソリンスタンドの研修?」と聞かれたそうで・・・、
「いえ、林業です」と答えると・・・、
相手は、かなり「?????」な様子だったとか。
客商売でもない林業が、何でそんな格好を?って感じ。
まあ、我々研修生も派手なユニフォームに戸惑ったぐらいですから、そう思われて当然でした。
林業がイメチェンすべき理由その1
それは、働く人の安全のため。
そのころの林業は、安全意識が高いとは決して言えない職場でした、非常に危険な職業であるにもかかわらず。
特にスーパー林業人の現場は“昔のやり方”がまかり通る“職人気質”体質。
ヘルメット着用がようやく徹底されたと聞き、元建設関係の人間からすると信じられないレベル。
しかもヘルメットの色は“グリーン”
「グリーンはアカンとちゃいますの」と思わず意見。
すると「ハスクの派手なのもあるや」と。
現場用にハスクバーナ(ビビット・オレンジ)のフェイスガード&イヤマフ付きヘルメットが支給されているとのこと。
しかし、スーパー林業人たちは「うっとうしい」と専らグリーンヘルメットを着用していたのでした。
作業服も地味な色ばかりで「林内ではパッと見どこにいるのか分からない」
そのころ「高性能林業機械」の導入が始まったことも、目立つ色を身に着ける理由となりました。
数年後、事務方から軽作業用のヘルメット(例のグリーン)を更新したいと相談があったので・・・、
イエローに変更!(^^)!
(上を見上げる際に、顔を上げなくてもよいひさし透明タイプに変更、スライド格納式透明バイザー付き)
派手なユニフォームは、安全のため「自分は今ここにおりまーす」と効果的にアピールする術を教えてくれたのでした。
特に、桧山さんのような新人研修生の動きは予測不能、周りが常に居場所を把握するためにも“派手である(目立つ)”べきなのです。
林業がイメチェンすべき理由その2
林業も世代交代の時期、スーパー林業人が引退する前に新たな担い手を育成しなければ・・・。
そうして始まった「緑の雇用」制度。
林業は「カッコイイ」をアピールするには“見た目”は重要(だと思う)
注目してもらうためにも、イメージアップは大切。
とは言うものの実際の作業着は、機能性(快適性・耐久性など)とコスト優先となるため・・・、 見た目のカッコよさは皆無(>_<)
しかし、機能性・安全性を重視すると、不思議とそれなりの見た目になるものでして。
林業を想定した安全具やウエアが発売されるようになり、状況は大きく改善。
さらにチェンソー防護衣の登場(義務化)により、一気にカラフルでおしゃれな職場となるのです。
(チェンソー防護衣については次回で)
林業イラストも、昔の「腕カーバーと脚絆」から、カッコいいチェンソー防護衣になりました。
一例をあげると、
(ウインチの誤操作)
(かかり木)
「緑の雇用」事業 災害事例より
(発行:全国森林組合連合会 編集:全国林業改良普及協会)
FWテキストのイラストの作成の際、防護衣を着用しない造林作業の服装について尋ねたところ、
「モンベルさんの林業用ウエアなどを参考に」とのことでした。
(女性のヘルメットにご注目!上のイエローヘルメットと同じです)
コスト優先は、昔も今も変わらないと思いますので「コストパフォーマンスが高く、しかもオシャレ」なものは有難い!
個人的にも長らくお世話になったモンベルさん、いつの間にかステータスが「ダイヤモンド」に(モンベルクラブ)
やがて似合わなくなる?フォレストワーカー・ユニフォーム
久しぶりにFW・ユニフォームに袖を通した林さんと森さん。
ちっとも似合わなくなった自分にがっかりする林さん。
まだそれなりにイケてると勘違いしてる森さん。
緑の雇用初期の二人のユニフォームは、桧山さん・杉山さんのとはデザインがちょっと違います。
(年齢の矛盾はスルーしてください)
現在のユニフォームデザインや支給の有無は不明です。
FW・ユニフォームは、初々しい新人さんこそ似合うもので、ベテランさんが着ると違和感ありあり。
杉山さんも成長の証として、そろそろこのユニフォームともお別れのようです。
このユニフォームが似合ってる間は、まだまだ“新人”なのです。
桧山さんも早くFW・ユニフォームが似合わなくなるといいですね。
ちなみに、初期のユニフォームには同じデザインで色違いの「指導者用」がありました。