前回は、上から落ちてきた枝でイヤマフが壊れた!というスギちゃんのヒヤリハット体験でした。
これはハインリッヒの法則1:29:300(前々回のお話)で言うところのギリ300(無傷事故)と言えます。
今回は、スギちゃんが過去に経験した29(軽傷事故)のお話です。
スギちゃんの左目の上にあるキズは・・・、
落ちてきた枝が顔面を直撃!
少し前の「ガンマーク」の回でお話した伐倒スタイル。
穂先を確認するため顔を上げた瞬間に、運悪く枝の直撃を食らったスギちゃん。
まだ新人さんのころで、前が見えにくいとバイザーを装備してなかったため流血事故に。
(スーパー林業人のみなさんもバイザー嫌いの方が多かった)
以来、常にバイザーを装着、シチュエーションに応じてこまめに上げ下げを習慣化しています。
バイザーも旧式の跳ね上げ式からスライド式が主流になり、上げた状態でもバランスよく邪魔にならないのでいい!
さらに、森さん林さんからは、
「頭上で聞こえるパキパキ音にも注意する」とか
「顔を向けずに上目遣いでそっと上を見る」とか
「隣接木が多い時は穂先確認を多めに」(落ちてくる枝を目視して避けるため)
などのアドバイスも!(^^)!
実は、森さんたちベテランほど恐れる枝の落下。
(前腕や鎖骨に当たって骨折する場合も)
枯損木の落下はもっと怖い、死亡事故にもつながります。
ヘルメットやバイザーで太刀打ちできないレベルなので、伐倒前の確認作業でキケンを察知したり予見できるかにかかってる!
スギちゃん、痛い思いをしキズも残りましたが・・・、
ハインリッヒの法則の1(重大事故)にあわないよう、自身の安全力を鍛える体験となりました。
飛来物は下からも・・・
枝の攻撃は上からだけとは限らない、油断禁物です。
短材を持ち上げようとかかんだ際に、足元にあった枝が天秤状態になって反対側が跳ねあがり顔面を直撃!
バイザーをしてなかったのか?装着してなかったのか?記憶はあいまいですが・・・、
メガネの左側レンズを直撃、目を閉じる間もなく外れたメガネレンズごと押し込まれて負傷。
(ハインリッヒの法則の29の軽傷事故)
枝ではないのですが・・・、
大きく元が曲がった木(元直径25㎝ほど)を谷側に伐倒したときのこと。
元曲がり木は繊維が強いせいか、ツルが切れずに残ったりします(裂け上がりもなし)
伸びきったツルにチェンソーをあてた瞬間、その一部が飛来し顔面を直撃!
この時も直撃を受けたのはメガネ、今回はレンズが外れることにより衝撃を吸収し、幸い目も無事でした。
(ハインリッヒの法則の300のヒヤリハット)
どちらもバイザーを下ろしていれば、何事もなかったであろう事例。
どこから何が飛んでくるか分からないチェンソー作業。
バイザー装備をお忘れなく!
次回は、後半に出てきたメガネについて。
メガネをかけてると裸眼よりは保護されてる感がありますが、一般的なメガネ(レンズ+フレーム)ではそれほどの効果はありません。
目を守る目的ならメガネではなく、スポーツ&アウトドア、ミリタリースペックなアイウェア系になります。
スギちゃんと違って“メガネなしでは仕事できない・・・”森さんたちの試行錯誤のお話です。