昭和の原付バイクーホンダ・モトラ

「そう言えば・・・むかし林業にぴったりな原付バイクがあったそうですよ」とひーちゃん。
「それは登坂性能・傾斜23°のホンダのモトラよ!」と林さん。
すると森さん、
「傾斜23°ってスーパーキャリィのアプローチアングルと一緒じゃん!」
(訂正:3型までは23°、林さんの4型以降[現行5型]は19.8°に変更)
「でも・・・林業でバイクはご法度よ!」

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原付バイク(50㏄以下)の国内生産が終了・・・


「ホンダ・モトラ」が登場した1982年(昭和57年)をピークに販売台数が減り続け、ついにその歴史にピリオドを打つことになった原付バイク。
80年代の高校生に対する「バイク三ない運動」がなければ、状況は少しちがったかも?
(免許なしの電動アシスト自転車の登場を阻止しない限り結果は同じか?)
当時は、ステップスルーのスクーターが主流だったため、モトラの人気はイマイチだったそう。
モトラの登場時点で、50㏄以下レジャーバイクだけで7機種10タイプとなったそうで・・・まさに黄金期!
(レジャー以外にスクーター/スリーター/ファミリー/ビジネス/スポーツあり)


(昭和57年総合カタログより)


(昭和59年総合カタログより)

お値段もお高めでしたが、モトラの実力を知れば納得!(^^)!でしたでしょうに・・・。

抜群の積載機能と登坂能力


ウィキによると、車名モトラのトラは“トラック”に由来するそうで(モはモーターサイクル)
それだけに前後に頑丈な大型キャリアを装備し、重い荷物(建前上30㎏まで)や長物もOK!

さらに当時のホンダさんのニュースリリースによると、
「通常の3速に低速3速をプラスしたサブミッションを装備。
荷物を載せて坂道を登るときなどの場合にもサブミッションを使えば、
パワフルな登坂性性 (登坂力約23度)を発揮」とあります。

つまり、林さんや森さんの軽トラと同じ“高低2段式副変速機”付きなのです!
切り替えは停止(メインスイッチもOFF)で行うのも、軽トラ(スズキ)とほぼ同じ。

林さんキャリィ(昭和60年式)の変速レバー。

森さんスーパーキャリィ(令和6年式)の変速レバー。

操作方法は40年経っても変わらずですが、2WD⇔4WDの切り替えは機械式(ワイヤー)から電気式(モーター)に代わってます。
(副変速機の操作はスーパーキャリィもワイヤー?)

フォワーダーに匹敵する登坂性能


林道(作業道)を開設する際、急峻な地形でも勾配が14°(25%)以下になるよう設計します。
(様々な条件によりますが・・・)
モトラなら余裕で上れますが、2トンダンプ(4WD)などはこの辺りが限界です。
モトラの登坂力23°は、クローラータイプのフォワーダーに近づく数字!(空荷で25°~30°くらい)
恐るべきホンダ・モトラ。

とは言うものの、林業では振動障害予防の観点から、バイク通勤はご法度(特に寒い時期)なのです。
まあ、刈払機を使用する夏場の時期なら、森さんもOKしてくれるでしょう!

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投稿者: natsukopapa2017

動物と昭和と軽キャン好きのイラストレーターです。 林業(フォレストマネージャー)をしていたためその関係のお仕事が中心です。