1970大阪万博と言えば、斬新なホステス(コンパニオン)ユニフォームが真っ先に思い浮かぶのでは!
2025年大阪・関西万博は、どんなユニホームが登場するのか楽しみです。
もしかすると、そのユニフォームにスギちゃんやひーちゃんが深く関係することになるかも!
そうなって欲しいと個人的には願っています。
「木糸」で万博ユニホーム
木を伐る仕事をしていると、自分の伐った木がどこに行くのかを考えます。
(森林整備で行う「切捨て間伐」は別として)
木材市場行きか、製材所(直送材)行きか、バイオマス発電か・・・、などなど。
しかし、住宅や発電以外に使い道はないものか?
生活に必要な「衣・食・住」の衣や食にも利用できないものか、と。
「ATC OSAKA MIRAI EXPO」(大阪南港ATCで開催)の展示会で、気になるブースを発見!
木は糸になる!?
話を聞くと「木糸(もくいと)」と言うそうで、日本では4つの地域(長野・大阪・徳島・熊本)で普及を試みているとのこと。
このブースは、徳島を除く3地域の合同出展で、2025大阪・関西万博のユニフォームに採用されるよう売り込みに来られていました。
コスパは思ったより・・・、
良い!(^^)!
これまで実現しなかったところを見ると、コストがネックなのかと思いましたが・・・。
山で切った木を、トラックが入ってこれる中間土場まで運搬するフォワーダー。
今積んでる材積が、約3㎥(立米)
木材価格は以前より高値が続いていますが、木糸に使うチップ用(針葉樹)6千~8千円/㎥あたりで計算すると18.000~24.000円。
この量で長さ3Km~3.5Km分の木糸ができるそうです。
(この巻きの長さは不明、聞くのを忘れました)
製造工程は、
チップからセルロース(繊維)が取り出され、
セルロースから和紙が作られ、
和紙を細く切って撚り合わせて木糸が完成!
木糸を織り合わせて木布が作られ・・・、
この服で価格は7千円ぐらいだそう。
確かにちょっとお高めですが、思ったよりは安いという感覚。
一般的にもエコマークの付いた商品(pet再生品など)はお高めなので、天然素材でこの価格なら十分勝負できそう。
「いのち輝く未来社会のデザイン」という2025年大阪・関西万博のテーマに木糸ユニフォームはぴったりだと思うのですが、どうでしょう。
(脱プラとかSDGsとかサステイナブルなど)
着心地は思ったより・・・、
良い!(^^)!〈さわり心地ですが〉
この木布はサクラの草木染です。
サクラの花びらではなく枝を使うそうです。
花のピンク色成分は、幹から枝そして花へと流れており、花に近いほど成分が濃いそうです。
さわった感じは木綿など変わらない柔らかな感触です。
製品は100%木糸ではなく(糸に50%、生地に25%の木糸:サーキュライフの場合)麻混/綿混となります。
また柿渋で染めると、
柿渋は、住宅用着色防腐剤として木板に塗布することもあるので木布と相性ピッタリ!
もちろん草木染なしのキナリ色も良し!
スギちゃんの方がちょっと色が濃いのは、木材と同じで木の色味が出ているため。
(右がスギで左がヒノキ)
地産地消&循環型生活
話をしてくれたのは「Circulife(サーキュライフ)」CEOの川原さん。
熊本の小国杉や天草ヒノキの間伐材を使って木糸を生産されています。
長野県の根羽村もそうでしたが、地元の森林組合と業務提携して原料となる間伐材を入手。
バイオマスとの取り合いになるそうですが、最近では間伐材だけでなく「主伐材」も使ってほしいという依頼もあるそうで。
価格が気になるところですが、利用先が拡大することは林業にとっても望ましいことです。
建材・発電以外では、まとまった利用先がないのが実情なので。
川原さん、色々教えていただきありがとうございました。