昭和の軽自動車ースズキ・キャリィ⑥(スピードメーター修理)

キャリィを走らせながらメーターパネルを“バンバン”たたく林さん。
しかしメーターの針は、ゼロからピクリとも動きません!
残念ながら“昭和式修理方法”は通用しないようです。
林さん:「メーターパネルを外して原因を特定しなければ・・・」
森さん:「自分で修理できるの?」
林さん:「この車のスピードメーターは機械式だから・・・仕組みは単純よ」

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原因はスピードメーター本体orケーブルorドライブギアー


現在はパルス信号でメーターを動かすデジタル式ですが、
旧車はトランスミッションからドライブギアーを介して回転を取り出し、
ケーブルでつながったスピードメーターを回す超アナログ式。
故障の原因は、たいていがメーターケーブルの断線。
とりあえずメーターパネルを外し、メーター側のケーブルコネクタを目視できる状態に。

次にケーブルのトランスミッション側(4WDはトランスファー側)のケーブルを外します。

(サイドボルトを緩めると引き抜けます)

トランスミッション側からマイナスドライバーでインナーケーブルを回せるので、メーター側も回るかを確認します。
確認の結果、林さんのキャリイはケーブルの断線と判明!


(負担のかかるトランスファー側の根元で切れてました)

原因を特定したところで、あとはパーツカタログで品番(34910‐85410)を調べ、メーカーに注文で問題解決!のはずが・・・、

スピードメーターケーブルの廃版でお手上げ


旧車あるあるの「廃版で部品が手に入りません」とディーラー(マツダさん)から連絡。
お世話になってるサービスマネージャーさんがマイナー後の品番を当たってくださるも、それもすでに廃版。
スズキ他車とコネクターは共通でも、肝心の長さが分からないので調べようがない(>_<)
40年前のクルマの新品部品が今でも手に入ること自体が驚きですが・・・、
マネージャーさんによると「昭和・平成初期のキャリイ(スクラム)の方がうちのボンゴよりパーツが手に入りやすいんですよ」と。
新しい車種でも、海外にパーツが流れ手に入らないそう。
キャリィは他社にOEMされ、各社で部品がストックされてることも幸いしてるとか。

とにかくこのままでは走行に支障なし?でも、次の車検が通らない!
さて、林さんどうする?

社外同等品に希望の光!


ネットで調べていると、メーターケーブルには社外品(S.K.K)が存在することが判明。
しかも品番の下4ケタがケーブルの長さを表わしているらしい。
林さんたちが仕事で乗ってるキャタ(重機)の型名下2ケタが、ベースマシンの重量を示すのと同じ。
とにかくキャリイ4WD(DB71T)の社外品は、321型✕3100と判明、つまりケーブルの長さは3100mm。
が、その時点で見つかったのは同じキャリィの2WD(DA71T)の321型✕3050の新品在庫品(ヤフオク)
50mmの違いは、4WDトランスファーの長さ分です。
しかし、ワイヤーの取り回しにかなり余裕があるため、50mm短くても大丈夫と判断。

マツダさんのサービスに取り付けをお願いし無事修理完了!(^^)!
(キャビンにスペース的に余裕のない旧軽トラは、プロにお願いした方が確実です)

規定より50mm短いものの、無理くり感はなし!問題ないようです。
今回の修理代は、部品代と整備料で15,130円でした。

修理後ほどなくして、S.K.Kの321✕3100(新品在庫品)がオークションに出品!
こればかりはタイミングの問題で仕方ありません。

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投稿者: natsukopapa2017

動物と昭和と軽キャン好きのイラストレーターです。 林業(フォレストマネージャー)をしていたためその関係のお仕事が中心です。