昭和の自動車-日産・バネット〈カッパ〉&バネットラルゴ〈ウミボウズ〉

昔々・・・あるところに一匹のひーちゃんカッパがおったそうな。
ひとりぼっちで寂しいと思ったひーちゃんカッパは川を下り海へ。
そこでスギちゃんウミボウズと出会いお友達になったとさ。
「何なん!この話・・・」とひーちゃん。
「ウミボウズ・・・カッパよりはましか」とスギちゃん。

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先ずは「日産・バネット」のお話から


いろいろ大変なことになってる日産さんですが・・・、
現行型「セレナ」は今も人気車種です。
そのご先祖にあたるのが、1978年(昭和53年)登場のワンボックスワゴン「バネット」
1982年に上級グレード「バネットラルゴ(初代)」が派生、以後バネットから独立し「ウミボウズ」などを追加します。
モデルチェンジは3代目まで、1999年(平成11年)に販売を終了します。
一方の「バネット」は2代目で「カッパ」を追加し、1991年(平成3年)3代目登場のタイミングでミニバンタイプの「バネットセレナ」にバトンタッチ!
現在の「セレナ(6代目)」に至ります。

昔々カッパが・・・は本当の話


昔と言っても、あとちょっとで平成という1988年(昭和63年)のお話。
「セレナ」のご先祖「バネット」を架装した「KAPPA(カッパ)」が登場!

5人乗り+2段ベッドのキャンピングカー!
90年代のオートキャンプ&RV車ブーム到来より前、時代を先取りしたカッパ!

1991年(平成3年)のカタログには「カッパⅡ」も登場!

カッパⅡは8人乗りでベッド架装はなし。
カッパ、カッパⅡ共に4WDのみで本格的なアウトドアRV仕様。

4WDはパートタイム式でMT/AT共にスイッチ操作で切り替え。
これなら林業でも使える本格派!
「昔うちの森林組合でも同型のバネットが活躍してたのよ!」と林さん。
「わたしが林業体験ツアーとか就業前研修とかに来た時・・・このバネットで移動したのよ」

「カッパ・・・意外といいじゃん!」ちょとうれしそうなひーちゃん。
「で・・・お友達のウミボウズは?」

ウミボウズも本当の話


実はウミボウズの方がカッパより先に誕生、1987年(昭和62年)でした。
こちらは「バネットラルゴ」の4WDに架装、RVに特化させたモデルでした。

「ウミボウズカッコイイじゃん!バネットよりカッコイイ!」とスギちゃん。
ベースのバネットラルゴはバネットの上位グレードだけあって、4WDも進化したフルタイム式。
しかもセンターデフにデフロックを設け、必要に応じて直結4WDに切り替え可能。
扱いやすさと実用性(走破性)を兼ね備えた4WD!

2WD車はモノコックボディーで、4WD車はラダーフレームと聞きましたが詳細は不明(カタログにも明記なし、ボディーを補強したのかも)
いずれにせよ4WD標準装備のスカート(カタログではフロントステップ+サイドコンビネーションフィニッシャー)は、フレームか補強部材を隠すための目隠しだそうです。
(恐らくバネット4WD車も同じ造りではないかと・・・)

そんな真面目な4WDの時代も間もなく終わり・・・、
悪路走破性を切り捨てた「生活四駆」の時代が訪れるのです(この続きは次回に)

ところで、このカタログ(1992年)のウミボウズは最終進化形でして、

最初はひとりだったウミボウズが、リファインで2人(カップル♥)になり、最終リファインで3人に!
2人の間に子供が生まれたのでしょう!(^^)!
「良い話やん(涙)・・・ウミボウズ家のその後は?」と涙もろい林さん。
実は・・・、続きはあるんです!
1993年(平成5年)に3代目ラルゴが登場し、先代と同じく4WD車を架装した“新ウミボウズ”が誕生(1994年)
それがこちら。

RVモデルでありながら上品なウミボウズとして再誕!
このイメージに合わなかったのか?キャラクターは交代(これまでとは違う会社が架装を担当)
お役目を終えたウミボウズたちは海に帰ったそうです。
でも子供だけは・・・、

(次回に続く)

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投稿者: natsukopapa2017

動物と昭和と軽キャン好きのイラストレーターです。 林業(フォレストマネージャー)をしていたためその関係のお仕事が中心です。