昭和の軽自動車ースバル・レックス(3代目)

(前回の続き)チェンソーの遠心クラッチの話の流れで・・・
「CVT(無段変速機)車も遠心クラッチか?」とマーちゃんに聞かれ戸惑う林さん。
「カートじゃあるまいし・・・遠心クラッチはないでしょ・・・
そう言えば軽自動車初CVT車のカタログにクラッチの説明があったような・・・」と林さん。
「だったらさっさと教えなさいよ!」
「やっぱりマーちゃん怖いよ~」

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スーパーオートマチック「ECVT」誕生!


スバルさんは昭和62年(1987年)の2月に量産車世界初!となる「ECVT」を「ジャスティ」に採用。
4WDだけでなくCVTの分野でもパイオニアとなったスバルさん!

そしてジャスティに続き6月に軽自動車「レックス(3代目)」にも採用したのです。
(3代目レックスの登場は前年の1986年)

従来のオートマとは異なり、変速ショックやクリープ現象がなく
しかも燃費が良いスーパーオートマチック!それが「ECVT」
「ECVT」とは電子制御電磁クラッチ式自動無段変速機の略。

ひ:「もう答え出たじゃん!でも電子制御電磁クラッチ!って何?」
林:「え~と 遠心クラッチと同じ自動クラッチで・・・
こっちはコンピューターによる自動制御!動作は電磁力で・・・てか?
カタログによると・・・」

オートマ車は、
エンジン動力をトルクコンバーター(流体継ぎ手)を介してミッション・ギアに伝えますが、
それゆえスリップロスによる燃費の悪化やクリープ現象が起こります。

対してレックスは、
電子制御電磁クラッチを介してCVT(無段変速機)に動力を伝えます。
クラッチなのでスリップロスもなく燃費は向上、クリープ現象もなしです!
当時はマニュアルミッション車が標準だったので、
〈クリープ現象がないこと〉=〈乗りやすい・安心〉だったようです。


(「ジャスティ」のものですが、電子制御電磁クラッチとCVTの組み合わせ画像)

オートマ車にもクラッチ!CVT車にもトルクコンバーター!


燃費でCVTに劣るオートマでしたが「ロックアップ機構」により、スリップロスが軽減し燃費が向上しているそう。
トルクコンバーター内のロックアップクラッチにより、エンジンとミッションが直結しロスなく回転が伝わるようです。
一方のCTVはと言うと、
スバルさんのECVTの目玉!電子制御電磁クラッチがよく故障したそうで・・・。
ECVTからATに戻す車種もあったりで、一気にシェア拡大とはなりませんでした。
そこでスバルさんは平成10年(1998年)ECVTから「i-CVT」にバトンタッチ!
電子制御電磁クラッチに代わり、例のロックアップ機構付きトルクコンバーターが採用されました。
結果、クリープ現象も復活!
マニュアル車が減り〈クリープ現象があること〉=〈乗りやすい・安心〉の時代にマッチ。
さらに低燃費バンザイ!の時代も到来し、小型車はみなCVTを採用するようになります。

1987年バブル経済真っただ中!


「スーパーオートマチック」の助手席で「スーパードライ」をぐびぐび飲む森さん。
スーパードライの発売もこの年、ロングセラーです(少し前にリニューアルしましたが)
マーちゃんお気に入りの映画「私スキ」の公開もこの年らしく・・・、

そして肩幅ワイド!「ハンガー入ってません?」の時代です。

クラッチがどうのこうのお話はまだ続く・・・。

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投稿者: natsukopapa2017

動物と昭和と軽キャン好きのイラストレーターです。 林業(フォレストマネージャー)をしていたためその関係のお仕事が中心です。