わたしたちがジェリーの死を覚悟したのは、4月のはじめ。ですがジェリーの粘り強い性格(しつこい?)を改めて認識する1か月となりました。
4月のはじめ、虫の息のジェリーの側で、「今晩でお別れか」と思いつつ眠ったのですが、夜中に目を覚ますとジェリーがいない!どこかに隠れて死んでいるのでは!と慌て周囲を探すと2階に上って水を飲んでいる、
「びっくりさせるなよ」
相変わらずほとんどエサを口にしないのに、がんばって生き続けました。
獣医さんに食べるとかえって病気が悪化すると言われていたので、以前のように無理やりエサを口に運ぶことはやめました。ただ月半ばになると下痢になり、そこら中にうんちが。オムツ着用も考えましたが、おしっこはまだ自分で出来るので余計な負担をかけるのはやめました。が、部屋は悲惨な状況に・・・。
この頃からジェリーの行動に変化が
これまで人の布団で寝たことのないジェリーが、2階のわたしのベッドに。さすがに布団で下痢は困るので1階の寝床に移しましたが、何度も懲りずに上がってきました、「ジェリー、それはアカンて」
ところが4月も20日を過ぎたころ、なぜかジェリーの下痢が止まりました。同時に少し食欲が復活し、エサを口にするようになりました。量はわずかですが自分の意志で食べるようになったことは嬉しいことでした。妻がジェリーのためにと色々な種類の小袋エサを買ってきました。
下痢が止まったこともあり、「布団で寝るか」とジェリーを2階のベッドに連れて行きました。その後、自分でも何度か上がってきました。
4月25日
この日の晩、今日も2階で寝るのかと思いきや、ネコたちの群れから一匹離れ1階のパソコンデスクの下に隠れてうずくまりました。“ネコは一人で隠れて最期を迎える”と言われますが、ふとそんな雰囲気が感じられました。この時、近々ジェリーがわたしたちのもとを去りゆくことを覚悟しました。寝るときはわたしの布団に連れて行きました。
4月26日
昨晩のことがあってか、いつもより元気が無いように感じました。晩には水もエサも口にしなくなりました。この日は1階のホットカーペットでトムと一緒に寝ました。兄弟で眠る最後の夜となりました。
4月27日
苦しむ様子は全くありませんが、昏睡状態のようで声掛けに反応を示さなくなりました。それでも妻は「ジェリー、ありがとうね」と語りかけていました。
夕方になりジェリーの呼吸が少し乱れ始めました。
「ジェリーが最期を迎えるみたいだよ」、なぜかわたしには分かりました。
そして二人でジェリーの手を握り見守りました。少しすると落ち着き穏やかな呼吸を繰り返しましたが、徐々にその間隔が開いていきました。
意識は戻りませんでしたが、最後に静かに息を吐いて眠りにつきました。夏子さんの時とは対照的な穏やかで安らかな最期でした。
独占欲の強い子だったので、最後にみんなから気遣われたこと、これまでやりたくてもできなかったこと(布団で寝る)をやり遂げたことで満足できたのかもしれません。
「14年間お疲れ様、ジェリー」
ナンバーワンとナンバーツーがいなくなって
夏子さんが今年1月にいなくなってから、その座を引き継ぐのは本来ならジェリーでした。ところが、突然の新入り“にゃん”にその座を奪われた感があります。それでもジェリーは、にゃんに対抗できる唯一の存在でした。にゃんもジェリーには少し遠慮がありました。
そのジェリーがいなくなり、今や“にゃん”の時代到来、やりたい放題で周囲を困らせています(人間を含め)。
特に疲弊しているのは、つーちゃん。
元々神経質な子なので、病気にならないか心配です。
トムはさすがに年の功で、上手ににゃんのちょっかいをかわしています。
そしてジェリーが残したおいしい小袋エサを食べることを日々楽しみにしている今日この頃です。
⇒トムとジェリーについてはこちらも