特急型寝台列車「583系」から学ぶ車中泊レイアウト

1968年から東北地方で運用されてきた「583系」が4月8日ついに引退。特徴的なこの車両から学べる車中泊レイアウトとは?

スポンサーリンク

座席・寝台両用レイアウト


特急列車として、寝台列車として活躍した「583系」。その内装はどうなっていたのでしょうか?
(資料-「鉄道ファン」1995年3月号 特集:寝台電車583の中から車内図を使用させていただいています)
昼間の座席状態がこちら、

4人掛けボックスシートで、一見すると普通の特急列車(当時)と何ら変わらない。ところが座面と背もたれの下段がスライドし、互いに突き合わせるとベッドモードに。

(もちろん、昼行列車で寝台モード乗車は出来ませんでした、あくまで妄想です)
夜になると座席の頭上に、更に2段目、3段目のベッドが現れ車内が一変します。

展開の仕方は、座席頭上の荷物棚を通路側に一旦跳ね上げ、2段目ベッドを下ろします。座席背もたれ天板部で固定されます。
次に跳ね上げた荷物棚を元の位置に戻してから3段目ベッドをその荷物棚の位置まで下ろして固定、パーテーションを設置しハシゴとカーテンを取り付ければ完成です。

寝台客車ではなく、電車特急でこんなことが出来たのです。狭いスペースに快適な居住空間を作り出すことは、日本のお家芸です。

同系列の581系電車については、こちらで。
⇒昭和の電車に会いに行こうー寝台電車581系

スポンサーリンク

「583系」から得るヒント


それまで既に存在していた夜行列車と昼行列車のいいとこ取りを可能にしています。
夜行(寝台)列車は寝るには快適ですが、スピードが遅く日中の移動には不向き。
昼行列車は移動には良いが、普通シートで夜を明かすのは拷問。(一度経験があります)

車中泊も同様で、快適な居住空間を確保すると車はおのずとデカくなり(本格的キャンピングカー)機動性が失われる。
車中泊は旅の一部であり目的ではないので、旅先で車がデカすぎて通行できないとか、駐車スペースが確保できない、というのは困ります。(観光地は得てして狭い、最低地上高が低い)

それに対して、乗用車は移動には最適ですが、車中泊には辛い。車種によっては、エコノミークラス症候群の心配も。
そこで「583系」のような“どっちも!”といえるような車があれば、旅を十分楽しめると思うのです。
言い換えると、
昼行モードと夜行モードいずれもバランスよく使える車でないと旅を満喫できないことがあるということです。

市販車でも十分な車中泊

一時、ブームとなったミニバンタイプ
シートアレンジが多彩でフルフラットにすればOK。
カーテン(目隠し)さえあれば、即車中泊対応。走りは乗車並の快適性。
究極はボンゴ・フレンディー(マツダ)オートフリートップ仕様。乗用で8人乗りですが、就寝モードでも、大人2人、子供(小学生ぐらい)3人まで可能です。
屋根の前側が持ち上がって三角部屋が形成され(屋根裏部屋のよう)大人でも2人就寝可能です。
残念ながら、現在生産終了。

軽自動車
軽自動車でも夫婦2人+中型犬なら十分車中泊可能な車があります。
軽自動車のメリットは、旅行先での機動性、狭い道でもスイスイです。
問題は、そこへ行くまでの長い道のりや高速道路。でも、最近の軽の性能は良く、昔のように“おそい、うるさい、せまい”のイメージはありません。

貨物車
いわゆる4ナンバー車。
バンタイプは荷物を積む前提でフラットになる床面積が広いのが特徴。ただし、快適性は低い。(シートのクッション性、材質の加減で)
人気なのは、ハイエース(トヨタ)。この車をベースにしたキャンピングカーが多数存在します。

また、何百万もする豪華キャンピングカーの多くも、ベースは2tトラックです。
軽自動車にも4ナンバーがあり、究極は軽トラ。
軽トラでの車中泊は地獄ですが、荷台に居室を載せた軽キャンパーのベースは軽トラ。

プロのビルダーがベース車両として使用する貨物車は、素人でも工夫次第でオリジナルの車を作り上げることが出来ます。

快適性を求めるなら要改造

多くを求めなければ十分車中泊に使用できる市販車。
しかし、以前ご紹介したマックスファン取り付けなど、快適性を求めると必要になるのがサブバッテリー。
⇒サブバッテリー自作➀

⇒サブバッテリー自作➁
⇒マックスファン取り付け
設置場所によっては、車内のフルフラット機能を犠牲にしなければならないことも。
自分の車の場合、座席モードの快適性を優先させたため、座席を畳んで収納するフルフラット機能が失われました。


本来なら座席が収まるスペースにサブバッテリーが陣取っています。このため、就寝モードのための工作が必要に。
「583系」のレイアウトは、工作のヒントにもなっています。

その話は、次回に(すでに写真に少し映り込んでいますが)
⇒座席フルフラット化

最期に


残念ながら「583系」には昼行・夜行のどちらにも乗車したことはありません。見たことはあるかもしれませんが、はっきりとした記憶はありません。
寝台列車にも度々乗れたわけではなく、これまでただ一度のみ。
それも国鉄時代の寝台急行「銀河」

当時の乗車・寝台券は今でも保管しています。

(2008年に「銀河」は廃止されました)
お金も無いので、B寝台。3人連れの旅でしたが、B寝台は4人部屋。もう一人は小学生の男の子でした。A寝台や「583系」は進行方向に沿って寝る形ですが、B寝台は進行方向に対して横向きに寝ます。片側通路のあの車内の雰囲気は、今でもよく覚えています。
あと、大阪駅のホームで酔っ払いに絡まれたことも。

スポンサーリンク

投稿者: natsukopapa2017

動物と昭和と軽キャン好きのイラストレーターです。 林業(フォレストマネージャー)をしていたためその関係のお仕事が中心です。