大井川鐵道には、SL旅の雰囲気を盛り上げるアイテムが豊富なこと、
SL以外にも懐かし車両に出会えるなど、ココだけの魅力がいっぱい。
今回は、車中泊しながらの楽しみ方も含め・・・。
目次
前回のおさらい
大井川鐵道で動態保存されているSLは4両、それぞれ異なる車生を歩んできたこと。
そのすべてが“C形”、つまり、動輪が3軸タイプであること。
さらに、すべてがタンク機関車であること。
新金谷駅構内に“転車台”が完成するまでは、千頭発のSLは“後ろ向き走行”だったこと、などでした。
自ら、石炭と水を抱えて走るタンク機関車(まだ見ぬC11 190のイメージで)
ちょっと情報(ファンクラブ会報より)を加えると、タンクに入れる水は地下水を使用。
ただし、地下水(硬水)はボイラーを傷めるため、軟水器をを用いて軟水に変え、さらに清缶剤と脱酸素剤を加えるそうです。
静岡県と言えば富士山ですが、大鉄で富士山が望めるのは金谷~新金谷の区間だけ。
SLが新金谷発となった現在、SL列車の車窓から富士山を見ることはできなくなりました(>_<)
しかし、新金谷から先の山間を走る路線は、SLにピッタリなロケーションとなっていますのでご安心を!
大井川鐵道は、単に古いSL機関車が走っているだけでなく、
SLを引き立てる風景やアイテムが揃っているところに、その魅力があります。
電車、駅舎もレトロ
新型電車とSL機関車の新旧共演も良いですが、ここでは各地から一線を退いたレトロな車両が集結、SLと共に走っています。
冒頭の画像では、C10形8号機右横に元京阪本線用特急車両“テレビカー”がちらっと写っています。
左は、SL列車の補機として最後尾に連結されたE10形電気機関車。
大鉄の電化に伴って昭和24年に製造された“生え抜き”車両です。
(元京阪車両は平成26年2月14日に営業運転終了)
元近鉄の特急専用車両や旧国鉄客車も。
元南海高野線で急行・特急として活躍した“ズームカー”
この子には南海時代にお世話になりましたので、思い入れがあります。
特徴は、SLのC11形と同じ万能性。
スピードも出せるし、急勾配も登れることから“ズームカー”の愛称で呼ばれました。
近くも遠くも撮影できるズームレンズのような万能性になぞらえて。
SL以外にも、楽しいレトロな車両が揃っているので、上手に組み合わせてみては。
各駅舎の雰囲気も昭和レトロな感じ。
昔ながらの“あの光景”が今でも見られます。
それは・・・、
旅のお供もいろいろ
硬券乗車券
自動改札の登場で姿を消した硬い紙でできた切符(硬券乗車券)
画像は、昭和53年から55年の切符をいくつか。
この頃、駅員さんが改札鋏を“カチカチ”鳴らす姿はごく当たり前の光景。
右の切符は、軟らかい感熱紙タイプ(文字が消えかけている)
首都圏では、昭和53年には既に自動券売機が登場していたようですが、切符には入鋏痕が。
近年、ICカードの普及で切符そのものの存在感が薄れつつありますが・・・、
大鉄では、硬券乗車券がいまだ健在!
切符購入の時点で、日常からSL旅モードに切り替わります。
本来、駅を出る際に回収されるものですが、お願いすると持ち帰りできますよ。
駅弁とお茶
列車旅に、駅弁は必須アイテム。
しかし、新金谷から千頭まで1時間ちょっと、景色を眺め写真を撮ったり、乗務員さんの解説やハーモニカ演奏、車内販売など楽しんでいると、弁当を食べてる暇がないのです。
ここは静岡、お茶どころですから、金谷茶か川根茶を飲みながら車窓を流れる茶畑を眺めるのがお勧め。
千頭駅に到着後、お弁当タイム。
上は「島田発 静岡味ものがたり」、下の「大井川ふるさと弁当」の醤油入れはSLの形をしています。
最新のお弁当情報は、大鉄ホームページにてご確認を。
車内販売
車内限定と言われると、つい・・・。
車中泊するなら
千頭駅駐車場・道の駅「音戯の郷」
駐車場は線路を挟んで反対側になります。
ここを拠点にすると、2日かけてじっくり大井川本線と南アルプスアプトラインの旅を堪能できます。
たいていの人は、新金谷駅に車を停めるので、千頭駅の駐車場は空いています。
周辺の温泉、キャンプ場については、⇒こちらで
道の駅「川根温泉」
温泉(ふれあいの泉)あり、宿泊施設(ふれあいコテージ)ありの道の駅。
正面の駐車場は温泉利用客の車の出入りが激しいので、コテージ側の駐車場に車を停めました。
線路のすぐ側です。
SLが通ると、この迫力!
温泉施設側から見るSLは、
こんな感じ、人気の撮影スポットです。
遠くから聞こえる汽笛、遠くからでも見える煙、SLの魅力がよく分かる場所です。
あと、当時はなかった(と思う)“ドックラン”も併設されているので、わんこも大喜びです。
うちの夏子さんは、ドックラン大嫌いでしたが・・・。
最後に
SLだけでも十分楽しめる大井川鐵道・大井川本線。
でも、魅力はSLだけではないので、1日では網羅しきれない。
そんな時は、時間を有効に活用できる車中泊旅が便利ですよ。