続・たかがホッチキスと侮ることなかれ

「軽トラやチェンソーもホッチキスぐらい丈夫ならいいのに・・・」と林さん。
林業で過酷に扱われる機械と、オフィスで使う事務用品とを比べるのはどうかと思いますが、気持ちは分からないでもない。
確かにホッチキスは丈夫で壊れない!
なので、買い替えることなく古いものをいつまでも使い続けることに。
その間に、ホッチキスはどんどん進化しているのに・・・、

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「軽とじ機構」と「フラットクリンチ機構」


従来品よりとじる力を50%軽減した「軽とじ機構」その登場は1979年(昭和54年)
とじた針がフラットになる「フラットクリンチ機構」(平らに打ち曲げる)の登場は1987年(昭和62年)
はるか昔、昭和の時代に進化していたホッチキス。
その後の平成・令和もスタンダードな「HD-10D」(1968年登場)シリーズを使い続けてうん十年・・・。
正直、「HD-10D」で十分だったので!(^^)!
余計な機能はいらない!(と思ってた)

「HD-10D」についてはこちらで⇒たかがホッチキスと侮ることなかれ

「HD-10D」の最終進化系(現在)


前回の「たかがホッチキスと侮ることなかれ」のおさらいになりますが、
1991年に「HD-10D」の第2弾(モデルチェンジ)が発売され、夏子さん誕生と同じ2002年に第3弾が登場!
第3弾はモデルチェンジではなく追加の上位機種(50周年記念モデル)なので、第2弾モデルの販売も継続。
第3弾の名前は「パワーフラット(HD-10DFL)」
あの「軽とじ機構」と「フラットクリンチ機構」を集約したハイグレードモデルです。
結果、フラットクリンチでより多くの枚数(最大26枚)をより軽い力でとじられるように!

(1968年登場の第1弾、1991年の第2弾、2002年の第3弾「パワーフラット」)

残念ですが、林業で使用するタッキング機能は失うことに(>_<)
その代わり(な訳ないが・・・)ギア系と呼ばれる「HD-10G」が誕生!


(タッキングOK!)
ソフトグリップ(エラストマー製)で文房具ではなく工具といった感じ。
林業のために生まれた!?ホッチキス!(^^)!

52件の災害発生報告書


桧山さん(FW1)や杉山さん(FW3)たちフォレストワーカー(FW)研修用教材として作成された「緑の雇用事業 災害事例」(発行 全国森林組合連合会)

FW研修生が被った労働災害(ケガ)52件の報告書をもとに、発生状況・原因・再発防止対策をまとめ、事故を未然に防ごうという取り組みです。
イラストを描くため、報告書(個人情報は黒塗り)を読みながら場面を脳内再現。
ほとんどの報告書は、発生状況を良く調査・把握しておられ、再発防止策も具体的に検討されています。
報告書の内容から、経営側の指導や安全教育の様子がある程度伝わってくるものでして・・・、
ごく一部には、発生状況が???であったり、
物理的に理解しがたい(あり得ない?)状況だったり。

経験上「命が無事である」と分かると先ずはほっとするものですが、事故直後の状況分析・情報共有・対策実行をおろそかにしてはダメ(あまり間を置くとよくないです)

(林さんもFW1のときチェンソーで左足親指を切創)

こちらもご参考に⇒怪我と弁当は自分持ち山林作業靴

本人はもちろん周りも痛い思いをしたであろう52の事故の報告書(コピー)

事例ごとにホッチキスでとじてますが、フラットクリンチのパワーフラットを使用するとこんなにスッキリ収まります。
ただ、今回のような労災事故報告書に限っては・・・、
パワーフラットの出番がなくなるよう願ってます。

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投稿者: natsukopapa2017

動物と昭和と軽キャン好きのイラストレーターです。 林業(フォレストマネージャー)をしていたためその関係のお仕事が中心です。