たかがボンゴと侮ることなかれ③ー4WD

楽しい?キャンプも終わり、4代目ボンゴ(バン)で仕事現場にやってきたチーム森のみなさん。
どうやら、森さんの“超下手くそ弓矢”の話で盛り上がっているご様子。
実はこの弓矢の話、少しばかり林業にも関わることでして・・・、それは後半で。
先ずは、過酷な林業現場で頼りになるボンゴ4WDのお話です。

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いつも4人一緒


一台に4人乗って+大量の道具や荷物、となるとボンゴが丁度いい大きさ!
しかも2段副変速機付き(MT車のみ)パートタイム4WDで、悪路にめっぽう強い!

パートタイム式なので2WDと4WDの切り替えは手動、スイッチかレバーでトランスファーを操作します。
ボンゴは昔ながらのレバー式です。

桧山さんが握っているトランスファーレバーにご注目!
通常走行の2WD(2H)から4WD高速(4H)の手動切り替えは、我が家のスクラムと同じ。
(ただし、スクラムはスイッチ式)
しかし、ボンゴのトランスファーにはスクラムにはない副変速機(高・低2段切り替え式)が付いています。
4WD高速(4H)で走行不能になっても、ここぞという時の取って置き!4WD低速(4L)があれば安心!
4WDにプラス4L、まさに鬼に金棒です。

使い方の詳細はカタログから。

スクラムのようなロングホイールベースの“生活四駆車”は、林業のようなオフロードでは“必死のパッチ”、車高や駆動力に余裕がありません。

生活四駆についてはこちらでオフロード4WDは絶滅危惧種?

ボンゴはショートホイールベースに大きめのタイヤゆえ、4L性能を最大限に発揮できます。
ただ、3代目ワゴン4WDに標準装備だったLSDが、バンには未装備だったのが残念。

林業現場でいろいろな車を使用しましたが、狭い林道ではサイズ的に軽自動車に分がありますが、大きさを除けばやはりボンゴがベストチョイスではないかと思います。
なので、マツダ製ボンゴの生産終了(2020年5月)は本当に残念です。
貴重なチーム森のボンゴは、壊さぬよう大切に乗り続けるそうです。
これからも4人とボンゴは一緒です。

ボンゴフレンディはフルタイム式4WD


ボンゴバンやスクラムバンのような商用車はパートタイム式が多く、乗用車のほとんどがフルタイム式です。
フルタイム式は、状況に応じて車が自動で2WDと4WDの切り替えを行ってくれるものです。
なので、トランスファーレバーや切替スイッチはありません。
ボンゴフレンディに採用されたのも、フルタイム式でした。
(国内初の市販車フルタイム4WD登場は1985年、マツダ・ファミリアだったと最近知りました)

フレンディ4WDはロングホイールベースゆえ、見るからに“生活四駆車”です。
しかし、研修先の山林で同乗させてもらったフレンディ、思った以上に四駆性能が高く驚きました。
先導する三菱・デリカスターワゴンの後をなんとか付いていくのです。
LSDの標準装備でロングホイールベースのハンデを補っているようです。

ホンダ・アクティもリアルタイム式という自動4WDですが、スクラムバンよりオフロード走行が得意です。
高低差のあるヘアピンカーブでその差が顕著に現れます。
やはりロングホイールベース車はオフロードでは不利、四駆性能を発揮できません。

ちなみに、パートタイム式で4WD入れっぱなし=フルタイム式は間違いです!
乾いた舗装路でパートタイム式で4WD走行すると、まともな運転ができません。
(タイトコーナーブレーキング現象など)
車にも大きな負担がかかり、そのうち壊れます。
パートタイム式とフルタイム式、それぞれにメリットデメリットがありますが、それなら“両方くっ付けちゃえ”的な車もあります。
その話は、近いうちに!

どっちも式(パートタイム+フルタイム)4WD ⇒ 昭和の軽自動車ーダイハツ・アトレー

狙いが定まらない・・・、ときもある


そう言えば前回、森さんがこんな事をつぶやいていました。

誤差を修正しようと努力しているようですが・・・。
伐倒コントロールは抜群の森さんでも、弓矢はノーコンのようです。

木を倒す作業はアバウトに見えますが、実は伐倒方向の狙いは弓の的のごとくピンポイントです。
立木を伐り倒すと、その先っぽは平均20メートル前後向こうまで到達します。
チェンソーの方向がわずかにずれただけで、穂先の位置が大きく変わってしまいます。
(計算は三角関数が得意な方にお任せします!)
さらに、間伐作業の場合は周囲の木(隣接木)は伐らずに残すため、それらが邪魔をします。
あの木をかわして・・・、次の木の左側に当ててツルを半切りして回転させ、と言った感じて軌道を予測し、最初の狙いを定めます。
矢が放物線を描いて飛んでいくため射手がやや上を狙うように、伐倒木も隣接木との接触を想定しながら狙いを定めます。
仮に妨害する立木がなくても、伐倒木自体に曲がりがあったり、傾きがあったり、枝に偏りがあるため、方向修正しつつ狙いを定めます。
こうした感覚は、経験を積み重ねると見についてくるものです。
はずなのですが・・・、
その日の体調なのか精神的なものなのか分かりませんが、狙いが定まらない日がたまにあります。
“狙ったところより常に右にそれる”みたいに。
そこで“少し左に的をずらしてみよう”と試みるのですが・・・、
今度はきっちり左に外れる(>_<)
感覚が元に戻ったと思い中心を狙うと、また右にそれる(>_<)
立ち位置を変えるなど努力するものの、結局ストライクが入らない大乱調!
失敗して隣接木にかかり途中で止まった状態のことを「かかり木」と言います。
かかり木を外す作業は非常に危険!
チーム森は、かかり木を安全に処理するための道具を常にボンゴに載せてます。

かかり木処理についてもお話ししたいのですが・・・、
Maxファンの取り付けも無事完了したようなので、今回はこの辺で失礼します。

かかり木処理 ⇒ かかり木処理①ー押しかかり木処理②ー引き

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投稿者: natsukopapa2017

動物と昭和と軽キャン好きのイラストレーターです。 林業(フォレストマネージャー)をしていたためその関係のお仕事が中心です。