たかがチェンソーと侮ることなかれ㉙ーヒヤリハット活動

グルービーケースではなく、サンダース社のクリップボードを持って安全ミーテイングを仕切る森班長。
みんなで「ヒヤリハット」事例を出し合い、その日の「安全目標」を設定します。
ヒヤリハットとは、事故になりかけてヒヤッとしたりハッとした事例のことです。
事なきを得てホットした事例とも言えますね。
しかし、ヒヤリハットはホットして「ラッキー!」で済ましてはダメなのです!
それを裏付ける、ある法則によると・・・、

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ハインリッヒの法則



1件の重大事故の背後には、29件の軽傷事故、300件の無傷事故があるという法則のこと。
300件の無傷事故=ヤリハットです。

つまり、ヒヤリハットをホットで済まして放っておくと・・・、
積もり積もって300件、ついに1件の重大事故発生!という分析。
そこで森さんは、安全ミーティングでチームが経験したヒヤリハットを収集・分析し、安全活動に役立てようとしています。
(HH[ヒヤリハット]活動、KY[危険予知]活動、安全パトロールなど)
ヒヤリハットの段階で安全策を講じれば、ハインリッヒの法則を覆すことができるはず!
森さんの関心事は、チーム全体が林業に必要な技術力・体力と同様に安全力も身に着けることです。
どうも安全力だけは、がおろそかになりがちなので。
そもそも安全力という認識がない・・・、訓練しないと身につかないし、日々鍛えないとと衰える。

今回の場合・・・、



といった感じ。
たまたまひーちゃんはヒヤリハットで済みましたが、参考にした実際の災害事例では、キックバックで転倒し左腕をチェンソーで切創する事故に。

林さん森さんのアドバイスを聞いたひーちゃんだけでなく、その場にいたスギちゃんにも参考になったはず。
怖い思いや、痛い思いをして安全力を習得する必要はなく、仲間の経験したヒヤリハットを自分の経験として取り込めばよいのです。

森さんはフォレストマネージャー(統括班長)でもあるため、各班から集まったヒヤリハットを収集・整理します。
ひーちゃんのヒヤリハットは、他班の安全作業にも役立てられます。
現場に安全活動を取り入れたいときは、毎朝のヒヤリハットミーティングを入り口にするいいと思います。

クリップボードの中身は


フォレストマネージャーの森さんのクリップボードは少し厚みがあって横開きタイプ。
ヒヤリハット報告書だけでなく、高性能林業機械など重機の点検表や事務関連の書類など入ってます。

フォレストリーダーは、スリムで上開きのタイプ。

画像はメーカ違いの下開きタイプ。
個人的には、サンダース社製の上開きタイプの方が使い勝手が良かったです。

昔は書類といえば、現場の地図(境界地図・等高線地図)ぐらいでしたが、林業を取り巻く環境も変わり事務仕事も必要に。
仕事が増えるのは(>_<)ですが、労災や機械のトラブルを未然に防げるのなら!(^^)!
スマート林業の普及で、クリップボードはタブレットに置き換わり負担も軽減するのでは。
(先ずは通信環境の問題を何とかしないと・・・)

では本日も「キックバックに備えた安全立ち位置ヨシ!」で。
ご安全に!

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投稿者: natsukopapa2017

動物と昭和と軽キャン好きのイラストレーターです。 林業(フォレストマネージャー)をしていたためその関係のお仕事が中心です。